確定申告・節税

副業収入で経費にできるもの一覧【節税チェックリスト付き】

公開日:2026-04-14

  • 副業で何が経費になるのか、どこまで落としていいのかわからない
  • 経費の計上漏れで、余計に税金を払っているかもしれない
  • プライベートと兼用しているものは経費にしていいの?

副業を始めると、確定申告で「何を経費にできるか」という壁に多くの人がぶつかります。経費の知識がないまま申告すると、本来引けるはずの支出を見逃し、払わなくてよい税金を余分に納めてしまうことになりかねません。

筆者は飲料メーカーの製造部門で課長職を務めながら、副業で月5万円の収入を安定的に得ています。FP3級の知識も活かして自ら確定申告を行っており、経費の按分や節税の実務を肌感覚で理解しています。

この記事を読むことで、計上漏れをなくして手取りを最大化しながら、税務調査にも堂々と対応できる「正しい経費管理」が身につきます。

結論から言うと、副業に関連する支出であれば、パソコン・通信費・書籍・ソフトウェア利用料など幅広いものが経費として認められます。ポイントは「副業収入を得るために必要な支出か」という一点です。以下で項目ごとに詳しく解説します。

この記事でわかること
  • 副業収入で経費にできるものの一覧と具体的な計上ルール
  • プライベート兼用品の「按分」の考え方と計算例
  • 絶対にやってはいけない経費計上のNG例
  • 領収書管理・会計ソフト活用など、経費管理を楽にするコツ

副業の経費とは何か?基本的な考え方

経費として認められる支出の大原則

経費とは「副業収入を得るために直接必要な支出」のことです。

税務上の正式な表現では「業務に関連する費用」と定義されており、単に「仕事中に使った」だけでは不十分で、副業との関連性を合理的に説明できることが必要です。

  • 関連性:その支出が副業収入を得るために必要だったか
  • 証明性:領収書・レシートなど証拠書類があるか
  • 保存義務:領収書は原則7年間の保存が必要

兼用品は「按分」で一部を経費にする

プライベートと副業の両方で使うもの(パソコン・スマートフォン・インターネット回線など)は、利用割合に応じて按分して経費計上します。

たとえばインターネット代が月5,000円で、副業利用が全体の40%なら、**経費にできるのは2,000円(5,000円×40%)**です。按分割合は「週の作業時間」「使用面積」などで合理的に算出し、毎年同じ割合を継続して使うことが重要です。

副業で経費にできるもの一覧

副業で経費にできるもの:カテゴリ別チェックリスト

① 設備・機器費(パソコン・スマートフォン)

パソコンは副業に欠かせない設備であり、経費計上の代表格です。

取得価額が10万円未満であれば、購入した年に全額を経費として一括計上できます。10万円以上の場合は原則として減価償却(複数年に分けて計上)が必要ですが、**青色申告者であれば2026年4月1日以降に取得したものは40万円未満まで一括経費化(少額減価償却資産の特例)**が可能です(2026年3月31日以前取得分は30万円未満が上限)。

  • 10万円未満のPC:購入年に全額経費(プライベート兼用なら按分)
  • 10万円以上のPC(青色申告):2026年4月以降取得なら40万円未満まで一括、それ以前取得は30万円未満まで一括
  • スマートフォン:副業利用割合(例:30〜40%)で按分して計上

② 通信費(インターネット・スマホ料金)

自宅のインターネット回線費用は、副業での使用割合に応じて按分して経費にできます。

計算例: 月額インターネット代5,000円、副業利用40%の場合 → 月2,000円、年間24,000円を経費計上。

スマートフォンの通信料も同様に按分します。副業専用のSIMや回線を契約している場合は、その全額を経費にできます。

③ ソフトウェア・サブスクリプション費

副業に使うソフトウェアやサブスクリプションは、基本的に全額経費になります。

月額・年額で支払うサブスクは「通信費」または「諸会費・雑費」として計上します。

  • AIツール:Claude有料版・ChatGPT Plus など
  • 会計・業務管理:マネーフォワード クラウド・freee など
  • デザイン・制作:Canva Pro・Adobe Creative Cloud など
  • クラウドストレージ:Dropbox・Google One など

プライベートでも使うサービスは、業務利用割合で按分するか、副業に使っていると明確に説明できるものは全額計上します。

④ 書籍・学習費

副業に直接関連する書籍・オンライン講座は経費として計上できます。

「ライティングの副業をしているのでライティング技術書を購入した」のように、副業との関連性が明確であることが重要です。

  • 副業のジャンルに関連する専門書・参考書
  • Udemy・Skillshare などオンライン学習プラットフォームの受講料
  • 副業に関わるセミナー・勉強会の参加費

勘定科目は「新聞図書費」または「研修費」を使います。

⑤ 交通費・外出費

クライアントとの打ち合わせや、副業関連のセミナーへの参加にかかった交通費は全額経費になります。

  • 全額経費:クライアントへの訪問・打ち合わせの電車代・バス代
  • 全額経費:副業専用で利用するコワーキングスペース代
  • 一部経費:作業目的で利用したカフェ代(副業作業時間分を合理的に按分)

カフェ代は「副業の作業のために利用した」という事実が大切です。レシートの裏に「○○案件の作業」などとメモしておくと根拠が明確になります。

⑥ 地代家賃(自宅作業スペース)

自宅の一室や一部を副業の作業スペースとして使っている場合、家賃を面積按分して経費にできます。

計算例: 家賃80,000円、自室(作業スペース)が総面積の10%の場合 → 月8,000円、年間96,000円が経費。

賃貸・持ち家いずれも適用可能ですが、持ち家の場合は減価償却・住宅ローン利子など計算が複雑になるため、初年度は税理士または税務署への相談をおすすめします。

経費にできないNG例3選

経費の範囲を誤ると、税務調査で否認されるだけでなく加算税の対象になることもあります。以下の3パターンは特に注意してください。

NG① 関係のない飲食を「接待交際費」にする

副業のクライアントとの打ち合わせ後の食事代や、実際に情報交換をした相手との飲食費は経費になります。しかし友人・家族との食事をビジネス関連として計上することは認められません。「誰と、何の目的で」を説明できない飲食は経費計上を避けましょう。

NG② 家族全員のスマホ代を通信費にする

自分が副業で使うスマートフォンの通信費(按分後)は経費になりますが、**配偶者や子どものスマホ代を副業の通信費として計上することはできません。**家族分まで計上してしまうと、税務調査で全額否認されるリスクがあります。

NG③ プライベート旅行を「視察・出張」にする

旅行の一部でSNS撮影やリサーチをしたとしても、**主目的がプライベートであれば経費としては認められません。**副業の視察・出張として計上するには、業務上の明確な目的・成果物・取引先とのやり取りなど、客観的な証拠が必要です。

経費管理を楽にする4つのコツ

経費は「後でまとめて処理」しようとすると、必ず漏れや誤りが生じます。日常的な習慣として取り組むことが節税への近道です。

  • レシートはその場でスマホ撮影:紙の紛失を防ぎ、会計ソフトへの自動連携も可能に
  • 会計ソフトに月次で入力:マネーフォワードやfreeeで月1回仕訳するだけで確定申告が格段に楽になる
  • 副業専用のクレジットカードを作る:明細が自動で副業支出の記録になり、按分計算もしやすい
  • 按分割合を年度内で統一する:途中で変更すると整合性が取れなくなるため、年初に決めた割合を1年間使い続ける

まとめ:経費の正しい知識が手取りを増やす

  • 経費の大原則は「副業収入を得るために必要な支出」であること
  • パソコン・通信費・ソフトウェア・書籍・交通費・家賃など幅広く経費計上できる
  • 兼用品は按分して計上し、割合は年度内で統一する
  • 関係のない飲食・家族の通信費・プライベート旅行の計上はNG
  • 副業専用カード+会計ソフトの組み合わせで管理コストを大幅に削減できる

経費を正しく計上することは、節税と同時に「副業をビジネスとして真剣に運営している」という証明でもあります。領収書の保存と月次入力を習慣化して、確定申告シーズンに慌てない体制を今から整えていきましょう。


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