副業メモ
確定申告・節税

副業20万円以下でも確定申告が必要なケースとは【会社員向け解説】

2026-04-30

「副業収入が20万円以下なら確定申告しなくていい」

この話、半分は正しいのですが、半分は間違いです。

20万円以下でも確定申告が必要なケースがあります。知らずにいると、後から追徴課税を受ける可能性もあります。この記事で正しい知識を整理しましょう。


「20万円ルール」とは何か

まず「20万円ルール」の正確な内容を確認します。

【正確な内容】 給与所得者(会社員)が、給与以外の所得(副業収入など)を得た場合、その所得の合計が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要

ポイントは「所得税の」という部分です。


20万円ルールの対象と非対象

副業収入と確定申告の必要性まとめ

対象になるもの(20万円以下で申告不要)

  • Webライティングの報酬
  • YouTube・ブログの広告収入
  • クラウドソーシングの収入
  • 転売・フリマアプリの利益(生活用品の売却は除く)

「20万円」の計算方法

注意が必要なのは、「収入」ではなく「所得」が基準であることです。

所得 = 収入 − 経費

例えば、クラウドワークスで年間25万円稼いでも、パソコン代・通信費などの経費が8万円あれば、所得は17万円となり、申告不要になります。


20万円以下でも確定申告が必要なケース

ここが重要です。以下のケースでは20万円以下でも確定申告が必要になります。

① 医療費控除を受けたい場合

年間の医療費(薬代含む)が10万円を超えた場合、医療費控除を受けられます。この控除を受けるためには確定申告が必要です。

副業収入が10万円であっても、医療費控除のために申告する場合、副業収入も合わせて申告する必要があります。

② ふるさと納税を6自治体以上に行った場合

ふるさと納税には「ワンストップ特例制度」があり、5自治体以内なら確定申告不要で控除を受けられます。

しかし、6自治体以上にふるさと納税をした場合はワンストップ特例が使えず、確定申告が必要になります。

③ 住宅ローン控除の初年度

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、初年度のみ確定申告が必要です。2年目以降は年末調整で対応できますが、初年度に確定申告する際は副業収入も申告対象になります。

④ 雑損控除・寄附金控除を受ける場合

自然災害による損害(雑損控除)や、認定NPO法人への寄附(寄附金控除)は確定申告でしか控除を受けられません。


住民税は20万円ルールの対象外

ここが最も見落とされやすいポイントです。

20万円ルールは「所得税」の話であり、「住民税」には適用されません。

副業収入が1円でもあれば、住民税の申告義務が発生する場合があります(自治体によって異なります)。

住民税の申告方法

確定申告をすれば、住民税の申告も同時に完了します。しかし、所得税の確定申告をしない場合(20万円以下のケース)は、別途、住民税の申告を市区町村の窓口で行う必要があります。

住民税申告を忘れるとどうなるか

住民税を申告しないと、副業収入に対する住民税が本来支払うべき金額より低くなります。これは「脱税」にあたる可能性があり、後から追徴課税(本来の税額+延滞税・加算税)を受けるリスクがあります。


会社員の副業で申告が不要になる条件まとめ

条件 所得税申告 住民税申告
副業所得20万円以下、他の控除なし 不要 必要な場合あり
副業所得20万円以下、医療費控除あり 必要 必要
副業所得20万円以下、ふるさと納税6自治体以上 必要 必要
副業所得20万円超 必要 必要

申告しなくてもバレるケース

「申告しなくてもわからないのでは?」と思うかもしれませんが、以下のケースでバレます。

  • クラウドソーシングや企業からの支払いは「支払調書」として税務署に提出される
  • 収入が一定額を超えると、プラットフォームから税務署に情報提供される
  • 税務調査の際に銀行口座の入金履歴から発覚する

申告漏れは意図的でなくても、ペナルティ(無申告加算税・延滞税)の対象になります。


まとめ

副業収入と確定申告についての要点をまとめます。

  1. 20万円ルールは「所得税」の話:住民税は別途申告が必要な場合がある
  2. 医療費控除・ふるさと納税(6自治体以上)は20万円以下でも申告必要
  3. 「所得」は収入から経費を引いた金額:経費を正しく計上すれば20万円を下回ることも
  4. 申告漏れは後からバレる:追徴課税のリスクがある

不安な場合は、税務署の無料相談や、マネーフォワードなどの確定申告ソフトを活用することをおすすめします。

次の記事では、副業会社員が青色申告にすべき理由を解説します。


この記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の税務相談は税理士にご確認ください。筆者はFP3級保有者です。

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